コーナーリングの基本は…

…決して3つのKではありません(ぉぃ
コーナーリングの基本というのでよく語られるものとして、「スローイン・ファストアウト」、それをこなすためのコース取りとして「アウト・インアウト」というのがあります。
まぁ今更説明するまでもないが、進入前はコースの目いっぱいアウトに寄って、旋回しながらインに寄り、出口のアウトいっぱい使って脱出。そのために出口でゆっくり進入し旋回が最低限終了したらすばやく抜ける、というコーナー上での理想的走行法。
サーキットなどでは当然そーいったコース取りが必須になるが、レースともなれば他車もいるわけで、そう簡単に理想のラインを走りつづけることはできない。というか、全車が同じラインを踏んでたらいつまでたっても抜くことはできないわけで…


…まぁこの辺は割愛するとして。


…アウト・インアウトがコーナー上ライン取りの基本であることは、下手すると車にさほど明るくない一般人でさえ知っている人が多いのではないかと思う。
 当然なのだが、これはあくまで「サーキットなどを含めたクローズドコース上でのお話」であって、たとえ峠であっても一般公道上でやることではない。
…というより、一般公道上でアウト・インアウトを取るに至る理由がワタシにはわからない。
タイムが出ないから?
…つーか公道で?公道は対面走行だし、他車がその先にいる可能性があるのに何故そこまで命をかけたコーナーリングができるのか。サーキットはサーキット、公道は公道なりの楽しみ方が何故できないのだろうか。
そんな器用なことはできないとか馬鹿抜かしてる人間は、ひとまず落ち着いて「自らの快感」と「それを得るために負わなければ成らないリスク」が完全に釣りあうかどうか確認してみよう。「釣りあう」というのならはっきり言って異常だ。




…えーとマジレスはこの辺までにしておいて、本題に入ります。




ワタシはよく、峠に限らず、行き先もろくに決めないままただ車で走る、ということをよくやります。たいていは、片道100km以上の道程となり、まぁふつーかなーといったところです。
時間帯は深夜も結構多いです。自由に行動できるのは基本的に土日祝祭日となるので、当然ながらそーいう日程の昼間というのはどこも混み合うから。
まぁ、そんな日程や時間帯でも人や車が殆ど通らないような道を探しては走ったりしますが。
…このご時世で2ドアクーペ(正確には3ドアHB)の、しかもMT車を探して愛車としているワタシは、世間から見れば走り屋というところにカテゴライズされると思います。
…だけど、愛車はフルノーマルで購入し、タイヤ&アルミホイール取替、リヤに最終型SS-III用の巨大ウィングを後付けで装着した以外はとくに変更箇所はなく、サス、ブレーキ、マフラー、エンジン、などといった内部機構は一切手を加えていないという、外装以外はフルノーマル状態なので、自分では走り屋とは思っていません。別に走りに命賭けたりしないし。
チューニングしたくないわけではないけど、たとえばマフラー換装するとなれば、エキマニやエアフィルターなどを含めた「排気機構全体の見直し」が必要になってくるのは当然の話。そこまでやれば吸気点火機構もそれなりに見直して、そこまでやるとパワーが上がるから、各部の補強や、それにあわせて足回りも引き締めなおして、ギヤ周りももっと強化した上でLSDくらいは導入して…いくらかけてもきりがない、過去にちょっと味わった、永遠に終わることのない輪廻にはまり込んでしまう。正直言って、そんなカネがあるんならガソリン買います。基本的にワタシ、貧乏だし…(汗)


というまぁ、言ってしまえば見掛け倒しの車になりますが、その車にて、遠くの「道の駅」を巡ってみたりなど、気晴らしを兼ねた純粋ドライブをするのが習慣に近くなっています。
その「道の駅」ですが、時間も深夜だと、当然ながら同じ目的の方がいれば、ウチの車の軽く3,4倍はカネがかかっているであろう車が止まっていたりと…場所によっては深夜とは思えないくらい人が集まっていたりします。
この日も、少々雨模様であったにもかかわらず、5,6台くらいは、例によってワタシの車が5台くらいは買えそうな金額がかかっているであろうチューンドカーが並んでおりました。
 その中に、ノーマル風情でありながらホイールインチアップとマフラーの交換のみという、ライトチューン程度を施しているであろうトヨタのFFライトウェイト車がいた。
 …リヤ部に「AIR」とか、リヤサイドウィンドウに「age」「Basil」というステッカーらしきものが張ってあったので、そーいう関係の方々がドライバーなのであろうことは一目瞭然である。


まぁそれがなんだかわかってしまう時点で同類なのだが( ´Д`)


…キャラ絵の類は一切張ってなかったようなので、まだ一般使用には耐えうるのかな。うん。
 まぁそれ自体はどうでもいいことなのですが…この場所でそーいう車を見かけること自体が稀なので、ちょっと気になっておりました。まぁこの辺りも、有名になってしまいましたからねえ。
しばらくして、その車は道の駅を後にして去ってしまいましたが、我らも休憩を終え、しばらくして、もと来た道を戻る方向に、道の駅を後にした。


こちらの山奥は深夜でもトラックの走行量が多く、まぁ当然ながら普通車よりはペースがおちるし、細い山道ともなればスピードだってろくに上げられない。その後ろを、延々と走り屋カーが大名行列状態で走ってる光景などは珍しくないのだが、この日も例に漏れず、途中で大型トラックが前方にいて、その後方に一台の車が車間を詰めてやや煽り気味に追従している。
ワタシもまた、そこに追従する形になる。
…この日は雨。降ったり止んだり、いまいち落ち着かない天気なので、まぁ急いでも仕方ないだろうという気分でゆっくりと流していた。


すると、トラックがハザードを炊いた。


…これは、このあたりでのローカルルールみたいなもので「先行ってください」という合図。
まぁペースが遅いのは車による場合もあるし、ドライバーによる場合もある。慣れてもいない道を、後ろから煽られてスピードを無理矢理出すくらいならこうして先に行かせてしまったほうがいい。それ自体はいつものこと。
…ここでふと気づく。




あの追従してる車…もしかしてさっきのステッカー車?




形は良く覚えていた。2ドアクーペのライトウェイト車に男が3人乗り込んでいたのが印象的だったので(汗)
…ハザードを確認したその車は、一気に追い越しにかかりました。
ワタシも続いてさっと追い越す。もちろんサンキューハザードを忘れない。


…その次くらいの瞬間。すごい勢いで前方をすっ飛ばしていくステッCar(ぉぃ)


…ちなみにちょっと前から、「雨」が「大雨」に変化していた。
この大雨の中をよく…。
まぁでも、前方が開いたのは事実なので、ちょっとついていって見る。
…するとまた離れようとする。


……


…………


ひょっとして意識されてる?


この大雨の中。ましてや公道でイニDの真似事などまっぴら御免なので、こちらのペースはそのままで保つ。車間距離も多めにとる。巻き添えは御免だ。先行きたければとっとと行け。そんな気持ちでした。
まぁそのうち視界から消えるであろう。そう思っていたのだけど…




カーブを超えると距離が詰まった




………あれ?
ずいぶんな勢いですっ飛ばしていったはずなのに何故…(汗)
そうするとまたすごい勢いですっ飛ばしていった。
そして、その先にある、ユルめの右コーナー………!?




…(  Д )  ゜  ゜




…( つД⊂)ゴシゴシ




…(;゜Д゜)




…な、何て奴だ…


何てコーナーリングしやがる!


あんなこと、俺には絶対真似できねぇ!!


まるで神業だ!!


トリハダ立つ!!!


…前の車は、センターラインを割って隣車線に侵入。そのままアウトに向かって抜けていきました。
たしかにこの時間、車は少ないが…
しかしただでさえ街灯が少なくて視界が悪い深夜…さらなる大雨で正確な視界なんか絶望的に等しいこの状況下で、センターラインを割ってのアウト・インアウトを取るとは…




…まぁマジレスするとインに寄るのが若干早すぎるかなーとかそこまでやるならインベタだろ?とか思わなくもなかったが…




もう…どうしようもなく大馬鹿すげぇや




という気持ちでした。
言葉どおり、ワタシにはあんな真似怖くてできませんので、まぁそこまでして先行きたいんなら行けば?というのが正直なところでした。つまらん意地張るほうがよほど高くつくからねえ。
と思って流し運転を続けてると





次の左コーナーが終わるとまた距離が詰まってる




つーかなんでやねん。
センターライン割ってまでインコースに入ったのに何故追いつけるのだ。
こっちはアクセルなんて半分以下しか踏みつけてないのに。
まぁどうでもいいけど気をつけてなー…と思いつつ付いていくと、その次の左カーブを抜けた直後くらいでステッCarが停止している姿が!




Σ( ゜Д゜)




急いでブレーキ!
…あ、ABS動いた(汗)
なんとか停止。つーか急いで踏みすぎて若干早めに止まったが。
…距離を開けておいて正解だった。なんだこいつは…
そのあと、フラフラフラフラ移動しながら、脇の小道にその車は進入していった。


…この辺の住民なのだろうか。


そこから50mくらい走ったところでパトライトをつけたパトカーが反対車線を走ってきた。惜しかったねー危なかったねー…
…一応こちらも、形だけはスポーツカーの体裁を取っているので、もしかしたら意識されていたのかもしれません。
…が、危険を犯してまでセンターラインを突破したアウト・インアウト走行が平気でできるのは何故なんでしょう。そこは天下の公道。やっていいことと悪いことの区別くらいはつけといたほうがいいと思いますが。まぁ男3名で乗ってたってことは同乗者がヒートアップしてドライバーが調子に乗るという構図だったのかもしれませんが。
しかし、そこを控えてこそK・T・H!「清く正しい走り屋道」っ(ry


…断っておきますが、ステッCarの方はおそらく1.6リッターNAで乗員3名。こちらは2リッターNAで、乗車2名。わかるとは思うのですが、排気量によるパワー差や乗員数の違いによる重量差を考えたらどワタシの車のほうが有利です。今回はワタシが速いというわけではなく車の性能差が大きいだけです。